櫻井よしこ氏が指摘「一帯一路は基本的に失敗」 参加国のうち42カ国が「債務の罠」に陥っている

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「一帯一路計画は失敗」と断言した櫻井氏(写真:FNNプライムオンライン)
10月18日から北京で2日間にわたって開かれた、中国主導の経済圏構想「一帯一路」の国際フォーラムで、習近平国家主席は「より多くの成果を得た」と強調し、実績をアピールした。

中国“失速”?「一帯一路」構想に陰りか

22日のフジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)では、今回の国際フォーラムをテーマに議論。ジャーナリストの櫻井よしこ氏は「一帯一路計画は基本的に失敗したというふうに見ていい」と断言した。

FNNプライムオンライン「日曜報道 THE PRIME」(運営:フジテレビ)の提供記事です

理由について、櫻井氏は、米国のエイドデータ研究所の調査を引用し、一帯一路の参加国のうち42カ国がGDPの10%以上の債務を抱えていわゆる「債務の罠」に陥っていることに言及。それらの国は債務を返せないため、それが中国に跳ね返ってくる、と指摘した。

習氏はフォーラムで「質の高い一帯一路を目指す」と強調し、そのために「8項目の行動」を明らかにした。番組では、この8項目に含まれた「カスピ海を横断する国際輸送路のインフラ建設への投資」に注目。この国際輸送路は、ロシアを通過しないことなどから欧州諸国からも注目されているという。ただ、元外交官で内閣官房参与の宮家邦彦氏は「これも量を増やしてるだけだ」との認識を示し、「こんな人のいないところにこれだけの投資をして果たしてペイするのか。実現可能性は高いとは思わない」と切り捨てた。

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