サイゼリヤ、国内赤字でも「値上げをしない」理由 業績上昇でも、国内は4期連続で水面下に沈む
「値上げなしで、ここまで業績が回復するとは」。ある外食関係者は驚きの声を上げた。
低価格イタリアンレストラン「サイゼリヤ」を展開するサイゼリヤは10月11日、2023年8月期の決算を発表した。売上高1832億円(前期比27%増)、営業利益72億円(同17.1倍)と、大幅な増収増益で着地した。
サイゼリヤはコロナ流行の影響をモロに受け、2020年8月期に営業赤字を計上して以降、業績が低迷していた。だが、今回発表した2023年8月の営業利益は、コロナ禍前の2019年8月期にたたき出した95億円に迫る水準だった。
株価もストップ高
これを受けて同社の株価も急騰。決算発表翌日の12日には場中に前日比で700円上昇となる5530円をつけ、ストップ高となり、年初来高値を更新した。
業績好調のうえ、株価も高値更新。同業他社がうらやむような状態のように見えるが、決算の好調要因をつぶさに見ると、サイゼリヤの課題がくっきりと浮かびあがる。
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