ようやく公開「シャンシャン」住む中国奥地の現状 観光客に期待を寄せる現地、どんな街並み?
上野動物園から中国に返還されたシャンシャンがついに一般公開された。
シャンシャンの暮らす中国ジャイアントパンダ保護研究センター雅安碧峰峡基地(以下パンダセンター)は、近年パンダブームで親子連れが増えており、パンダセンターは来場者が激減する冬季営業に入るまで一般公開を控えていたようだ。
チベットに隣接する雅安市は、2018年末の高速鉄道開通を機にパンダを活用した町おこしにも力を入れており、市内の至る所でパンダ要素を味わうことができるパンダ好きにはたまらない地域だ。
シャンシャンは2月下旬に中国に返還されたとき、1カ月の検疫を経て春にも一般公開されるとみられていたが、10月8日の公開まで、実際には半年以上かかった。
シャンシャンの動画を公開したパンダセンターや新華社はシャンシャンを「人見知り」「恥ずかしがり屋」と説明しており、慎重を期していたと考えられる。
パンダブームに沸く中国ではトラブルも
中国は3年に及ぶゼロコロナ政策が昨年末解除され、観光地が人でごった返している。さらに近年はパンダブームに沸いており、中国で最も有名な成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(四川省)は、アイドルパンダ「花花(和花)」を一目見ようと人が詰めかけたため、今年4月下旬に入場制限を始めた。
筆者が夏に訪問したときは、待ち時間の長さにイライラして係員を怒鳴りつける客や、寝ているパンダを起こそうと園舎のガラスを叩く子どももいた。
9月には男性客がパンダの屋外展示場にタケノコを投げ入れ、終身出禁になる騒動があった。
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