ようやく公開「シャンシャン」住む中国奥地の現状 観光客に期待を寄せる現地、どんな街並み?

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雅安駅から碧峰峡ツーリストセンターまではバスが出ているが、高速鉄道駅発だと本数が少ないので、駅からタクシーで向かうことをお勧めする。筆者は事前交渉して60元にしてもらった(後から市民に聞いたところ、相場通りとのことだった)。

ツーリストセンターかオンラインでチケットを購入し、碧峰峡内の各ポイントを結ぶバスでパンダセンターに行くことができる。

宿泊施設もパンダブームを意識

パンダセンター周辺には驚くほど何もないが、10分ほど歩くと、日本の「山荘」に相当する宿泊施設が集積する集落がある。携帯電話の電波が入りにくく、早朝から鶏の声が響き、中国の田舎に来たことを実感させられる。

この集落にある宿はトレッキング客向けだが、前述したように昨今のパンダブームを意識して、パンダコンセプトに方向転換するところも増えている。

筆者が宿泊した雅安碧峰人家熊貓民宿(Bifeng Renjia Panda B&B)と、近くにある熊猫愛睡覚·親子民宿は同じ家族が運営しており、外国人も宿泊可能。オーナー夫婦は非常に親切で、パンダセンターやツーリストセンターまで送迎してくれた。周辺に飲食店がないため、昼食や夕食も提供している。

パンダ シャンシャン
宿泊したパンダ尽くしの民宿(写真:筆者撮影)

家族連れ向けの民宿のため、経営者のお母さんらしき人に「1人で来たのか」と驚かれたが、経営者夫婦は「シャンシャンが戻ってきた2月も日本のテレビ局が3泊もしていったよ。公開されたらすぐ連絡してって言われた。日本人は本当にシャンシャン好きなのね」と笑っていた。何日も滞在するには、これ以上ない場所である。

碧峰峡は雅安市内中心部から車で40分ほど離れているが、パンダ好きなら市内に滞在するのもお勧めだ。

雅安市は1年のうち平均210日雨が降っていることから、市の中心部も「雨城区」という名前がついている。市内を流れる青衣江に架かる雅安廊橋がシンボル的存在で、川沿いでは昼も夜も多くの人がくつろいでいる。

パンダ シャンシャン
街の至る所にパンダ要素が(写真:筆者撮影)

夜は川沿いの歩道が「野外カラオケ」となり、数十メートル歩くごとにカラオケを熱唱する人がいて驚いた。

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