WomenWillを担当するブランドマーケティングマネージャーの山本裕介氏は、「制度とテクノロジー、両方を活用すればもっとハッピーに働けるのではないかと考えました。
さらに聞き取り調査をしていくと、テクノロジーがあってもカルチャー、具体的には男性上司の理解がないと実現は難しいことも明らかになったので、HappyBackToWorkでは、周りの人たちが具体的に何をしたらいいのか、何ができるかという点にフォーカスしました」と語る。
働く女性を応援するアイデアを集め、働く女性がしてほしいことを明らかにしていく。そうすることで、周囲の上司や同僚、人事担当、夫ができることも見えてくる――。「サポート企業には、投稿されたアイデアから『うちはこれをやります』と選んで宣言していただく。アイデアと企業をマッチングして、世の中が少しでも動くようにしたい」(山本氏)との願いが込められている。
企業はどのようなアイデアを取り入れているのか
ウエブサイトでは、サポーター企業が実際にどういったアイデアを取り入れているかを紹介している。「育児休職中の経済的支援など男性の育児休職取得に向けたサポート」(ベネッセ)、「どうしても仕事が終わらないとき、保育園に行ってから子どもを連れて職場に戻れる」(スペースタイム)、「子どもが熱を出したときの制度として、有給の病欠休暇を整備」「妊娠時短制度」(モバイルファクトリー)、「女性社員の悩みやそのアドバイスをまとめた冊子を上司に配付」(リクルートグループ)といった具合だ。
ウェブマーケティングを手掛ける全研本社では、「5月8日はできるかぎり早く帰って、いつもがんばっているお母さんに感謝するための時間に使う」という母の日キャンペーンに賛同、100本のカーネーションを準備して希望者に配付した。
5月時点で、2000近いアイデアが集まった。気に入ったアイデアに投票ができるほか、SNSなどでシェアする動きも広がっている。「『長時間働いた人がえらい』そんな空気、やめませんか」「男性には2週間の育休より1年間の定時上がりを!」「保育士さん感謝デー 母の日みたいに」「ママひとりの時間を作ってあげよう」といったアイデアの人気が高く、「上場企業の役員情報に奥さんからの旦那さんへの要望を掲載する」といったユニークなものも。そのほか、「会社役員に1日保育研修」のたぐいも目立つ。育児の大変さをわかってほしい、体験してほしいと思っている女性の気持ちが伝わってくる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら