日本だけじゃない!中国で拡大する「ペット市場」 消費の牽引役は「孤独(おひとりさま)」層

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ネコを抱く女性
中国では「孤独(おひとりさま)消費」「ペット消費」など、新たな消費者層が生まれています(写真:rainmaker/PIXTA)
過去十数年間で、中国の消費分野は大きく成長しています。消費のレベルアップで消費者ニーズがより細分化し、アイデンティティや嗜好によって「養生(健康)消費」や「孤独(おひとりさま)消費」「ペット消費」など、新たな消費者層が生まれているのです。
今回は、『2030年中国ビジネスの未来地図』を上梓した趙瑋琳氏が「孤独(おひとりさま)消費」「ペット消費」について解説します。

孤独(おひとりさま)消費とは?

中国国家統計局のデータによれば、2021年の家族世帯数は4億9940万世帯となっています。一世帯の平均人数は2・77人で減少し続けており、核家族化が進んでいます。一方で、一人世帯は8697万世帯となり、2002年の2810万世帯から大きく増加しています。

2030年中国ビジネスの未来地図: 9億人新市場が誕生する日
『2030年中国ビジネスの未来地図: 9億人新市場が誕生する日』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

結婚相手紹介サービスを手掛ける「百合佳縁(バイへイジャイェン)」とデータ調査会社iResearchは「2021年中国非婚主義白書」を公開しています。同報告書によると、未婚者と離婚者からなる中国の単身者は、2019年に約3億人に達しており、その中でも自ら結婚しないことを選ぶ非婚者は約7500万人でその25%に相当するといいます。

自己中心や独身主義という新しい価値観の影響で、自ら非婚を選ぶ人が増えているのです。なかでも男性より女性の割合のほうが7%多くなっています。女性の社会進出がさらに進み、女性の経済力が増しているのが、その大きな要因です。

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