中国政府は過去数年、デジタルインフラの強化に関する新政策を次々に打ち出してきた。
マクロ経済政策を統括する国家発展改革委員会は2020年4月、AIコンピューティング・センターなどのデジタルインフラを(政府が重点的に整備する)「新型インフラ」の対象に追加。2021年5月には同委員会など4省庁が共同で、全国のビッグデータを一体的に処理するための「コンピューティング・ハブ」の整備計画を発表した。
2022年2月、国家発展改革委員会など3省庁は、華北の北京市・天津市・河北省エリア、華東の長江デルタエリア、華南の広東省・香港・マカオのグレーターベイエリアなど8カ所で「国家コンピューティング・ハブ」の建設を認可。さらに、中国内陸部を中心に10カ所の「国家データセンター集積地区」を立ち上げる計画を打ち出し、「東数西算」プロジェクトをスタートさせた。
(訳注:「東数西算」は、人口が集中し経済発展が進んだ東部の沿海部のデジタルデータを、電力や開発用地に余裕がある西部の内陸部のデータセンターで演算処理する体制を構築する国家プロジェクト)
データセンターが続々着工
こうした政策の後押しを受け、中国各地でデジタルインフラの建設プロジェクトが続々と着工。それに伴い、データセンター内に設置されるサーバー・ラックの総数も増加の一途をたどっている。
国家インターネット情報弁公室が公表したレポートによれば、中国国内のデータセンターには2022年末時点で650万を超えるサーバー・ラック(標準ラック換算)が設置され、過去5年間の増加ペースは年平均30%を上回る。
また、データセンターに導入済みのサーバーの総数は2000万台を超え、ラックの平均利用率は58%となっている。
(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は10月9日
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