「ガチ中華300店以上食べた」彼が極めた名店探し 美味しい店の探し方や、失敗を回避するコツ
新しい店でどんな料理が出てくるかわからないときには、辛い料理が苦手な上海人が作る四川料理よりも、四川人が作る四川料理のほうが外れる確率が低いため、オーナーや料理人の出身地を確認しているというわけだ。
以前、四川出身の友人と東北人がオーナーの火鍋店に食べに行ったら、「この麻辣スープは赤いだけでコクがまったくない。水と同じだ!食べられない!」と酷評を食らってしまったことがある。
一方で、こうしたお店は日本ではそこそこの人気があるケースもある。実際には本場四川の火鍋を食べたことがある人は、中国人でもそこまで多くなく、日本人だとなおさら区別がつかないためだ。
店の大きさも当たり外れに影響
店の大きさも当たり外れにかかわることがある。100席ある店と20席しかない店だと、後者のほうが美味しい店である確率が高い。100席程度ある大きめの店は、不動産などほかのビジネスをしている中国人がガチ中華ブームの流れに乗って儲けようと飲食業に参入しているケースが多いためだ。
昨今は円安の影響もあり、どこの店でも料理人の確保に苦労している。オープン当初にいた腕のいい料理人が別の店に移籍してしまったり、中国に帰国してしまったりしていることもある。
同じ店でも、初めて食べに行ったときは美味しかったが、しばらくして食べに行くと味が変わっていることもある。大きめの店であればあるほど料理人の確保に苦労しており、味のクオリティーを維持することが難しいのだ(味のクオリティーの維持に課題を感じ、セントラルキッチンで調理した料理を各店舗に運ぶことで、どこの店でも同じ味の料理が食べられるように工夫している店もある)。
20席ほどの小さめの店の場合は、ビジネス目的というよりは、オーナーが自分の出身地の料理を日本でも食べてほしいという思いで開いた店、であることが多い。オーナーが料理人を兼ねていることも多いので、店が続く限りはクオリティーが一定に保たれる。中でも、上海人が開いた上海料理店や内モンゴル人が開いた内モンゴル料理店だと、たいてい美味しい料理にありつける。
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