「食べ過ぎなくても太る人」が抱える2つの問題 なぜ「バナナ」を1日2本食べるといいのか?
では、太りやすくなる2つの要素を解消するにはどうすればよいのか。できるだけ、簡単な方法をご紹介します。重要なところは次の2点です。
・1日にバナナを2本食べること
まず、なぜバナナなのか。それは、バナナにはレジスタントスターチという、腸内環境を整えてくれる成分が多く入っているからです。レジスタントスターチは、エサとなり、善玉菌を元気にしてくれます。さらに、腸の中の便をおそうじし、善玉菌の居心地のいい環境を作り出す役割も果たしてくれます。
また、レジスタントスターチは、その名の通り消化が難しく、やっと消化されるのが大腸の最も奥です。腸の奥にまで、届くということです。腸の奥。ここに多くすんでいるのが、数ある善玉菌の中でも主役級であるビフィズス菌で、これがまた、レジスタントスターチの大好物。待ち構えていたビフィズス菌によって分解されると、やせるために必要な「短鎖脂肪酸」が作られるのです。しかも日本が長寿国である要因の1つが、ビフィズス菌をもつ人が多いことだといわれています。
その意味で、レジスタントスターチと日本人の腸は相性抜群ともいえます。
なぜ2本なのか。それは、1日2本が腸内環境の改善と自律神経を整えることに役立つことが期待できるからです。
2022年の1月に、順天堂大学漢方先端臨床医学研究室と小林メディカルクリニック東京の共同チームによる実証実験をしました。
その結果、バナナを1日2本、2週間食べ続けた成人男女13人のうち、過半数の7人について、腸内の悪玉菌が作り出した「インドール」と呼ばれる腐敗物質が減少し、腸内環境が改善するという効果が確認されました。また、うれしいことに、自律神経が活性化する効果も見られました。
バナナが朝食にいい理由
では、次になぜ朝なのか。人間の体には、1日の時間の流れに合わせて、新陳代謝やホルモン分泌などを行っていくために、「体内時計」の機能が備わっています。例えば朝に目が覚めて、夜になると眠くなるのは、この機能がしっかりと働いているからです。
これがしっかり機能しないと、自律神経に乱れが生じ、腸の働きも停滞してしまうことになります。しかし、体内時計は、ぴったり24時間ではなく、少しずれているので、朝に調整する必要があります。この体内時計の調整をしてくれるのが、朝日を浴びることと朝食です。そのため、自律神経が乱れてやせにくい体にならないためには、朝食は非常に大切だといえるでしょう。
以上のことから、続けやすさと効果の面を鑑みて、朝には必ず1本以上食べる、バナナを1日2本食べるというメソッドになったのです。
忙しくて朝食はとらないという人もいらっしゃるかもしれませんが、朝食をとらないと、やせにくくなるだけでなく、日中の集中力や免疫力、筋肉量の低下の原因にもなるといわれます。バナナは剥けばすぐに食べられるので、忙しくても摂取しやすいのではないでしょうか。また、いろいろな料理の食材としても優秀です。ぜひ朝食にバナナを心がけてみてください。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら