「インフレ時代に限られた資産を守る」現実的方法 銀行にただ預けているだけでは資産が目減りする

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インフレ背景にある3つの要因

①地球温暖化による食糧不足に起因するもの

国連のグテーレス事務総長による「地球沸騰化」発言でもわかるように、気候変動は地球規模のものとなり、食料生産に大きな影響を与えることが予想されている。食料生産大国でもあるロシアとウクライナ両国の戦争もあって食料生産の大きな低下が危惧されている。そのために食料品の価格高騰が予想されている。インフレの最大要因と言ってもいい。

②資源価格の高騰に起因するもの

ロシアがウクライナに侵攻したことによって、世界の資源エネルギーのバランスが大きく崩れ始めている。天然ガスなどの生産大国だったロシアに対する経済制裁の影響などで、天然ガスや原油価格が急騰。

さらに、かつてアメリカと親密な関係だったサウジアラビアがロシアとの距離を縮めるなど、いまや需要と供給の関係だけで資源価格が決まるのではなく、政治的な思惑が大きく作用することになり、今後長期にわたって資源価格の高騰が続くと考えられている。

エネルギーなどの資源の大半を輸入に頼る日本にとって、電気代やガス代、ガソリン代などの価格高騰を招き、慢性的なインフレを引き起こしそうだ。

③地政学リスクの高まりに起因するもの

ロシアによるウクライナは、「自由主義国家VS独裁国家」の戦いに発展し、今や第3次世界大戦の前夜とさえも言われるようになった。希少金属の奪い合いや食料・エネルギーの資源獲得競争が慢性的に続くこととなり、インフレは今や世界的に持続する可能性が出てきた。

これらの要因でもわかるように、日本のインフレは特定の国家の問題ではなく、民主主義国家であるアメリカを中心とする自由主義国家とロシアや中国といった覇権主義的な独裁国家の戦いになりつつある。グローバル経済全体の問題が高じて、インフレが避けられない状況と言っていいかもしれない。

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