「国語ができない社会人」が理解できない会話4選 言葉の裏側にある相手の意図をどう読み解く?

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これは生徒に対して、「小学生でも解けるということは、君たちが解けないわけがない」ということを示しているのです。

もちろんこのように指摘している生徒たちは小学生ではありません。中学生だったり高校生だったり、小学生よりも上の学年の生徒に対して私は話しています。

その生徒たちに対して、「君たちが解けないわけがない」と示しているのです。

「さえ」は「AでさえBすることができる」と示すことで、言葉の中では明示していない、新しい「C」の情報に対して、「CはなおさらBだ」ということを示しています。「こんな問題、小学生でさえできるぞ!」の中には、「君たち」や「高校生」は入っていません。

しかし、「さえ」という言葉を使ったからには、明示していない新しいニュアンスが入っているはずだと考える必要があるのです。

やはり、の意味は??

・やはり→やっぱり、思った通りだ

よく相手の話に対して「やはり」と返すことがあると思いますが、これはただの相槌ではありません。相手の話に対して、「以前からそう考えていた」ということを伝える言葉です。「自分の予想通りだ」「思った通りだ」という意味ですね。

「彼は不正を働いていた」「やはりか……」

というやり取りがあったら、この時の「やはり」は「やはり彼は不正を働いていた」というニュアンスだけでなく、「予想していた通りだった」というニュアンスも入っているので、ここでいう「やはりか」は「やっぱり自分が以前からそうではないかと思っていた通り、彼は不正を働いていたんだな」ということになります。

・さすがに→そうはいってもやはり、確かにあなたの言うことは正しい面があったりして理解できるところもあると思うけれど、それでも程度が過ぎるので私はそれは受け入れられない

「さすがに」は、相手の話を否定する時に使うことが多い言葉だと思いますが、この4文字に含まれる意味はかなり多いです。「相手の話に対して一定の理解を示しつつも、それでも受け入れられる程度を超えているので、それを受け入れることができない」ということを指します。

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