「国語ができない社会人」が理解できない会話4選 言葉の裏側にある相手の意図をどう読み解く?

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普通、「明日が晴れたらいい」と思っている時に使う表現は、ストレートに「晴れたらいいな」ですよね。

でも、「晴れたらいい『のに』なぁ」って、若干否定のニュアンスが入っていますよね。この「のに」って、どういう意味があると思いますか?
実は国語の勉強をしていれば、「のに」はこういう解釈だとわかります。

・のに→〜なのに、そうなっていない

つまりは、「晴れたらいいのになぁ」は、「晴れたらいいのに、晴れないだろうなぁ」という意味なのです。

たとえば明日は待ちに待ったピクニックで、みんなすごく準備もして、楽しみにしています。でも、ニュースを確認したところ、「明日の降水確率は80%です」と言っていました。その時に言い放たれた「晴れたらいいのになぁ」は、「明日はピクニックだから晴れたらいいと思うけど、きっと晴れないだろうなぁ」という言葉だとわかります。

これは、国語や古文で習う、「反実仮想」と呼ばれるものです。

今の現実とは違うことを想像している時に使うもので、「現実と反する、仮の想像」という意味で、「反実仮想」と言います。

このニュアンスをわかっていないと、「晴れたらいいのになぁ」を「晴れたらいいなぁ」という意味だと勘違いしてしまいます。文字量で言えば「のに」という2文字しか違わないわけですが、しかしこの差は、めちゃくちゃ大きいのです。

ちょっとした言葉を使って、いろんなニュアンスを詰め込むことができるのが日本語の面白いところであり、逆にこのような言葉を理解していないと、裏側に含まれている意味を理解できないのです。国語の勉強をおろそかにしてしまうと、「自分で言葉の裏側のニュアンスを補わなければならない言葉」の意味がわからなくなってしまうのです。

~でさえ、にはどんな意味が含まれている?

同じような言葉や文法はいくつも存在しています。

・さえ→AでさえBなのだから、ましてCはなおさらBだ

たとえば、私はよく、生徒に向けてこう言います。

私「この問題は解けるか?」

生徒「解けません!」

私「こんな問題、小学生でさえできるぞ!」

この場合、「この小学生でさえできる」はどういう意味になるかわかりますか?

もちろん先ほどと同じく、「この問題は小学生が解ける」ということを示すだけではありません。もう一個、全く違う情報を提示しているのです。

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