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トヨタは「強敵」に浮上したBYDと対抗できるのか コスト、供給網、SDV…中国で勝つ3つの条件

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  • 湯 進 みずほ銀行ビジネスソリューション部 上席主任研究員、上海工程技術大学客員教授
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2つ目は競争力を持つBEVサプライチェーンの構築だ。

トヨタは2019年以降、PHEVの兄弟車「カローラE+」と「レビンE+」、BEVの兄弟車「C-HR」と「イゾア」など、電動車を相次いで投入した。これらエンジン車プラットフォームで作られたBEVは、車載機能など「制御以外」の差別化がしづらく、かつ電池も高価なため、車両全体が高価格となる。

またトヨタは、BEV市場トレンドの変化を受け、2022年にスバルと共同開発したBEV専用モデルの「bZ4X」と、BYDと共同開発した「bZ3」を投入したが、これも成功とはいいがたい。

セダンBEVのbZ3(写真:トヨタ自動車)

bZ4Xは価格が割高で、エンジン車市場で構築したトヨタのブランド力も通用せず、販売は停滞。また、BYDの電池や駆動システムを採用するbZ3は、地場BEVのコスパに対抗できずにタクシー向け販売が多くなっている。今年7月には、ドアロック部品の安全性問題として1.2万台のリコールも発表した。

中国におけるトヨタのBEV販売台数は、2023年1~8月に3万台となったが、市場シェアは1%にすぎない。電池駆動・制御システムを含む競争力を持つBEVサプライチェーンの構築は、トヨタの電動化シフトに欠かせないものとなるだろう。

SDV「ソフトウェア定義型車両」への対応

3つ目はSDV開発の加速だ。

SDVとはSoftware-Defined Vehicleの略で、日本語では「ソフトウェア定義型車両」とされる。SDV化は、BEV化と相まって加速しており、新たな乗車体験を実現するものだ。

テスラや中国新興BEVメーカーのクルマは、車載コンピュータを中核に据えた中央集中型の車載電子基盤を搭載し、OTA(Over the Air:無線によるソフトウェア更新)によりアップデートできる。

設計段階からEUC、車載OS、クラウドとの通信機能、HMIのアプリなど複雑なハードウェアとソフトウェアが組み込まれたBEVは、「走るスマートフォン」としてものづくりにイノベーションを起こしている。

フォルクスワーゲンは、人工知能(AI)・自動運転・コネクテッドなどの分野で先行する中国BEVメーカーの技術を活用し、開発プロセスの短縮や製品力の向上を図っている。

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