
トヨタ自動車は中国市場向けの電動車の開発体制を強化するため、現地事情を深く理解した中国人エンジニアを新型車の総責任者に登用する「リージョナル・チーフ・エンジニア(RCE)」制度を導入した。
同社の中国の研究開発会社「トヨタ知能電動車研究開発センター中国」が4月19日に開催した技術発表イベントで、小西良樹・総経理(社長に相当)が明らかにした。
(訳注:トヨタのチーフ・エンジニア[CE]制度では、1つの新型車のCEがクルマの企画段階から開発、生産、販売に至るまで組織横断的に全責任を負う)
「計画を上回る仕事ぶり」
RCE制度の下で開発された最初の新型車は、広汽トヨタ(広州汽車集団とトヨタの合弁会社)が3月6日に発売した小型SUV「bZ3X(中国名:鉑智3X)」だ。また、(4月23日に開幕した)上海モーターショーでお披露目した一汽トヨタ(中国第一汽車集団とトヨタの合弁会社)の「bZ5(鉑智5)」と広汽トヨタの「bZ7(鉑智7)」という2つの新型車も、中国人エンジニアがRCEを務める。
小西総経理の説明によれば、RCE制度は中国市場向けの電動車にとどまらず、トヨタが中国で生産するさまざまな車種に導入していく。その中には、同社を代表するグローバルモデル「カローラ」の次期中国仕様の開発も含まれるという。
「トヨタは2年ほど前、中国市場向けのクルマは中国で開発するという決意を固めた。そして今、トヨタ知能電動車研究開発センターの仕事(の成果)は当初の計画をはるかに上回っている」
上述のイベントに出席したトヨタ本社の中嶋裕樹・副社長兼CTO(最高技術責任者)は、中国の研究開発チームの成長ぶりをそう高く評価した
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