JR原宿駅、「木造駅舎」がシンボルだった街の変遷 「裏原宿」こそ本来の原宿、五輪が変えた風景

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そして、竹下通りを東へ、明治通りを過ぎてから続いている通りが「原宿通り」と呼ばれるのも、歴史ある地名ゆえである。令和の今になって「裏原宿」として注目を集めている一帯こそ、江戸時代からの本来の原宿であるところが面白い。

原宿駅付近の山手線
原宿駅付近を走る山手線(筆者撮影)

旧駅舎は一時、姿を消す

原宿駅の乗降客が増えたのは、やはり1920年に明治神宮が完成し、最寄り駅となってから。関東大震災後の1924年に駅舎が現在地に移された。

この時、建てられたのが、2020年まで使用された木造の旧駅舎である。耐震基準を満たしていなかったこと、2020年東京オリンピックの会場最寄り駅として改良工事が求められていたことなどから解体されたのだが、資材の多くは保管されており、将来、元の姿に極力近づけて再建。商業施設とする計画がJR東日本から公表されている。

観光地として定着し乗降客が大幅に増え、かなり手狭になっていたホームも、年末年始のみ使用していた明治神宮側の臨時ホームを改良し常設化。これを新しい外回りホームとし、従来のホームを内回り専用として大幅に面積を増やした。表参道改札としてメインの出入り口となった新駅舎ともども2020年3月21日より、供用を開始している。

原宿駅旧駅舎
解体前の原宿駅旧駅舎=2020年8月(筆者撮影)
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