初心者に頻発「センスなし資料」を避ける4つのコツ センスあり資料となし資料の違いを紐解くと…
デザインセンスを身につけるためには、身の回りにあふれているデザインを“見る力”と、デザインの意味を“言語化する力”を鍛えることが大切です。これらの力はわざわざ美術館やギャラリーに足を運ばなくても、街をただ歩いているときや電車に乗っているときなど何気ない日常を過ごしているなかでも、少し意識を変えるだけで身につけることができます。
例えば、通勤中の電車に乗っているときは、一度スマホから顔を上げて中吊りポスターに注目してみてください。「写真に使われている色と図形の色が統一してあるな」「文字の回りに境界線をつけると見やすくてポップな印象になるな」など、たくさんの発見があるはずです。少し観察しただけでも、資料作りに活かせそうな学びを得ることができます。
慣れてきたら中吊りポスターのような印刷物以外にも、車両のつなぎ目にある扉の窓や乗客の様子もデザインの1つとして意識してみると、より多くの情報を読み取れるでしょう。
このように、私たちの世界はデザインにあふれています。今まではただ眺めているだけだった風景や街並みをトレーニングの場として捉え、積極的にデザインスキルを養ってみてください。
「センスのない人」がやりがちな4つの図形デザイン
とはいえ、今この記事を読んでいる方の中には「今すぐ使えるデザインスキルを教えてほしい!」という方もいらっしゃるでしょう。
デザインを構成する要素は主に図形・文字・色・背景・レイアウトなどに分けられますが、ここでは「図形」に着目してセンスのない資料に見られる特徴を4つご紹介します。
①透明度を上げている
図形の透明度は0%から100%の範囲で調整でき、数値が低いほど透明に近づきます。透過することで図形の主張を弱めたり、デザインに抜け感を生んだりできるテクニックの1つではあるものの、上記のような文字の下に配置する図形には適していません。
そもそも「椅子のない珈琲店」の文字の下に図形を配置している理由は、写真にかぶっている文字を読みやすくするためです。図形の透明度を上げることで、背景を見せることはできますが、本来の目的である文字の可読性は下がってしまいます。透明度の高い図形だと上に置いた文字が読みにくくなってしまうため、100%表示(透明度0%)がおすすめです。
②図形内の文字の余白が少ない
図形の中に文字がぴったりハマっていて余白がないため、窮屈な印象があり、見た人に違和感を与えてしまいます。デザインにおける余白は、情報を正しく伝えるためのテクニックの1つです。今回の場合は文字サイズを小さくするか、図形のサイズを大きくすることで、図形内の余白を広げてみましょう。
ほかにも、文字と文字の間や行間など各要素同士の余白を意識することで、洗練されたデザインに近づきます。
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