関西のディープタウン尼崎市が遂げた驚きの変貌 暴力団事務所は退去、タイガース優勝で活気

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大規模再開発はJR尼崎駅だけではなく、例えばJR塚口駅周辺でも活性化している。塚口でも大型の商業施設が進出し、森永製菓の工場跡地などで再開発が行われ、駅周辺でも高級マンションが続々と建設中だ。また、JR立花駅周辺、阪神・出屋敷駅でも官民一体で開発は進む。長らくこの街を見てきた兵庫県会議員が、街の今後について展望する。

市の財政状況は良くない

「20年ほど前から開始された都市開発計画によりJR尼崎駅を中心に、塚口や阪尼といった地域でも開発が進んだ。その結果、新しいマンションがどんどん建ち、そこに若い世代の方々が移り住んでいるという流れですね。

一方で生活保護受給者の割合は、兵庫県下でもトップ。医療費も上昇傾向にあり、市の財政状況は決して良くはない。ごみ処理などの労働力も、外国人労働者への依存度が高くなっている。そういった行政の課題は多く残されています。

下町文化で育ってきた方が多いため、急速に開発が進んだことで、『どんどんあまらしさがなくなっていって寂しい』『街の変化についていかれへん』といった意見も多くいただきます。今後はより市、市民、民間の三者で協議しながら街づくりを行っていく必要性も感じますね」

イメージアップに成功して活気づくも、まだ多くの課題が残されている尼崎市。今後はさらにどのような変貌を遂げていくのだろうか。

栗田 シメイ ノンフィクションライター

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くりた しめい / Shimei Kurita

1987年生まれ。広告代理店勤務などを経てフリーランスに。スポーツや経済、事件、海外情勢などを幅広く取材する。『Number』『Sportiva』といった総合スポーツ誌、野球、サッカーなど専門誌のほか、各週刊誌、ビジネス誌を中心に寄稿。著書に『コロナ禍の生き抜く タクシー業界サバイバル』。『甲子園を目指せ! 進学校野球部の飽くなき挑戦』など、構成本も多数。南米・欧州・アジア・中東など世界30カ国以上で取材を重ねている。連絡はkurioka0829@gmail.comまで。

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