人々の生活を大きく変えた、新型コロナウイルスの感染拡大。コロナ前と比べて環境が大きく変化する中で、企業の収益性はどう変化しているのか。
9月15日に発売となった『会社四季報プロ500』2023年秋号では、コロナ直前の3期(1~3月期決算は2018~2020年、それ以外は2017~2019年)の営業利益率の平均と、今期の業績予想の営業利益率を比較。その改善度に関して上位100社までのランキングを掲載している。
“稼ぐ力”が向上している会社は多種多様。本記事では、そのうち上位30社を紹介する。
コロナ期間で急速に進んだ円安も収益性に影響
営業利益率の改善度でトップになったのはデクセリアルズ。コロナ前の3期の平均利益率7.7%から、今2024年3月期の営業利益率は29.1%と大きく上昇する見通しだ。
ディスプレー向けでは 高付加価値の粒⼦整列型の異方性導電膜が大きく伸長。反射防止フィルムを軸にした自動車向けの製品や、表面実装型ヒューズなども拡大したほか、買収した京都セミコンダクターの光半導体など新分野の比率も増えており、事業ポートフォリオの転換が進んでいる。
また、コロナ前の3期で1ドル=105~115円前後で推移していたドル円相場は、足元で140円台後半にまで円安が進行。デクセリアルズの海外販売比率は7割強で、急速に進んだ円安の効果も営業利益を押し上げる要因となっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら