ジャニ会見で露見、井ノ原氏と東山氏「対応力の差」 謝罪会見に必要なのは、嘘偽りのない真摯な言葉

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なお、本稿はあくまで企業目線の危機対応について論じたものであり、担当者の「ファインプレー」はあくまで「企業の危機対応」における意味合いである。

筆者自身が、ジャニーズ事務所が「記者会見」という難局を乗り切ったことを喜んでいるわけではないことは、ここで明記しておきたい。

東山紀之、藤島ジュリー景子、井ノ原快彦、ジャニーズ事務所
記者会見で発言する東山紀之氏(撮影:東洋経済オンライン編集部)

「脱・藤島」よりも重要な意図

さて、これら記者会見の「本筋」以外で私が気になった点があった。それは記者会見の冒頭、司会の自己紹介のなかにある。

「本日の司会を務めさせていただきます、『FTIコンサルティング』のアサミと申します」

「FTIコンサルティング」は広報PR業界で「お馴染み」とは言い難い。この業界に30年近く身を置く私自身、今回、初めて聞く名前だった。コーポレートサイトを見ると、金融系のコンサルティングを主としながら、危機管理広報も手がけるアメリカの大手コンサルティング会社だという。

会見が始まるまで、私は大手PR会社・サニーサイドアップが仕切るものと思っていた。サニーサイドアップの次原悦子社長は藤島前社長と昵懇であると知られているからだ。藤島元社長の謝罪動画撮影を取り仕切っただけではなく、被害者との面談にも同席したと報道されている。

なぜ藤島前社長と昵懇であるはずのサニーサイドアップでなかったのか。新体制の発足にあたって、「脱・藤島」を鮮明にしたかったのかもしれない。だが、私はもっと重要な意図があったと見ている。

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