ただし、番組ファンが付いているからといって、どんな中身でも人気を保てるほど甘い時代ではなくなっています。飽きさせない工夫が求められます。今回のバチェラーはリアリティー番組の肝である人選でマイナーチェンジを試みています。
5代目バチェラーに選ばれた長谷川惠一さんは、元3人制プロバスケットボール選手で190センチの高身長、現在は健康・フィットネス関連の会社を経営する37歳。一般的には決して見劣りしない経歴ですが、年収や学歴、家柄といった尺度から有無を言わせぬほど成功者が並ぶ歴代のバチェラーと比べると、弱いことは明らかです。
さらに長谷川さんは公式インタビュー映像で「車は持っていない。歩くほうが好き」と語り、昔、通っていたという地元の焼鳥屋で巨大チキンとおにぎりをうれしそうに頬張る姿まで見せ、はじめから親近感の湧くバチェラーとして打ち出されています。番組内でも女性陣から「好き」と言われるたびに、「ほんと、うれしかったですね」などと素直に喜び、平凡なコメントが続きます。
シリーズ全体で最も多い「星5つ」を獲得
これまでと印象を変えるとなると、既存ファンが番組から離れるようなリスクが伴いがちです。ただでさえ、バチェラーに選ばれた理由の1つが4代目バチェラーの黄皓さんと重なります。長谷川さんは2022年7月に配信された男女逆転版の「バチェロレッテ・ジャパン」シーズン2に出演し、最後の2人に選ばれながらも、あと一歩のところでファイナル・ローズを逃した参加者でした。
「バチェラー・ジャパン」シーズン5はそれでも失敗に終わらず、Amazonのカスタマーレビューでは「バチェロレッテ・ジャパン」シーズン1と「バチェラー・ジャパン」シーズン1に次ぐ高評価です。現在のところ「3.6/5」の評価を得ています。さらに、シリーズ全体で「バチェロレッテ・ジャパン」シーズン1と並んで最高点「星5つ」を最も多く集めています。
ちなみに3代目バチェラー・友永真也さんのシーズンは最も話題になった割にシリーズ全体でその数値は最も低く、カスタマーレビューだけで成功したかどうかは判断できないことを物語っていますが、少なくとも今回のマイナーチェンジは失敗に終わらなかったと言い切れます。
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