背水の陣プロントが始めた「昭和なネオ酒場」 30年カフェ&バーのスタイルを守ってきたが…

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プロントが2021年4月からスタートした新業態、「キッサカバ」。いつものカフェが、午後5時になるとネオ酒場へと姿を変える。写真は「銀座コリドー店」。コリドー通り自体が大きくリニューアルしており、若者の集まるスポットになっている(撮影:今井康一)
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藍色に変わりゆく空を背景に、街灯が人懐かしい光を投げかける日暮れどき。看板ライトが灯り、大きなのれんが掲げられたら、酒場の時間が始まる。

2021年4月からカフェチェーンのプロントがスタートした新業態「キッサカバ」だ。

午後5時になると「ネオ酒場」に

昼間はビジネスパーソンにとって馴染み深い、ちょっと空いた時間をつぶせるカフェチェーンの姿。しかし午後5時になるとガラリと変わり、別の店のようになる。

人気メニューはタコさんウインナー、ナポリタン、クリームソーダ、固めのプリンなど、懐かしい香りがするものばかり。

店先や店内を彩る桃色のネオンやレトロ調の店名ロゴも、古びた繁華街の路地裏のような雰囲気を醸し出す。

実はこの、ある世代には懐かしく、ある世代には今風の店づくりが「ネオ酒場」としてトレンドになっているらしい。

若い世代ではアルコール離れも進み、体験や体験共有に対する価値が高まっている。SNS等で支持されやすい旬なキーワードが、昭和的なものであり、ネオ酒場なのだ。

上から時計回りに、タコさんウインナー(10匹)539円、キッサカバのナポリタン(白)902円、生ハム3種盛り合わせ(1419円)、チューリップ唐揚げ(危険なのり塩)198円(撮影:今井康一)
次ページもともとプロントは昼夜別業態での「二毛作」だった
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