四谷大塚「盗撮事件」を受け中受塾それぞれの対応 子どもをどう守る?首都圏大手4塾に聞いた防止策

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早稲田アカデミーでは、教室での授業を、自宅でオンライン受講できる仕組みをすでに取り入れており、「基本的に全授業が保護者の皆さまに映像を通してご覧いただけるようになっています」と説明。また、全校舎にすでに防犯カメラを設置しているが教室内にはなかったため、「教室内部への防犯カメラ増設について、至急の検討に入った」ことを明らかにした。

日能研は、防犯カメラをすでに全教室に設置していることや、従業員に対してコンプライアンス研修を行っているとの、現在の対策のみを回答した。

SAPIXでは、すでに9割以上の教室に監視用のモニターを設置しているとし、「常時、教室の様子をチェックできる体制になっている」と説明した。また、講師に対しスマホなどの教室への持ち込みを禁止しており、講師と生徒が一対一になることや、個人的な質問への応対は原則禁止。児童の個人情報にアクセスできる人間も極少数に限定しているという。今後については「講師全員に再度同じ告知を出しており、授業前のミーティングでも(告知を)繰り返している」と、ルールの徹底を図っていくとした。

SAPIXは「義務化」に賛成

子どもとかかわる仕事に就く際に、性犯罪歴がないことの証明を求める仕組み「日本版DBS」について、学習塾やスポーツクラブは義務付けの対象外となる見通しとなっている。学習塾やスポーツクラブに関しては、自主的に確認を行った業者に対し、「認定証」のようなものを与える仕組みが検討されている。

ただ、義務化を求める声は根強く、DBS導入を求めてきた子ども支援団体NPO法人フローレンスは10日から、「日本版DBSは子どもと関わるすべての人を対象に!」との緊急署名を開始。18日18時現在で6万7000筆が集まっている。

大手学習塾からも、義務化に賛同の声が上がる。

SAPIX教育事業本部の広野雅明本部長は「法令ができたらガイドラインにしたがってしっかりやっていきたい」と前置きしつつ、こう話す。

「犯罪歴がないかを面接などで確認するのは、非常にセンシティブなことでプライバシー侵害の恐れもあります。聞き方や、やり方を間違えると逆に企業側が炎上するリスクがあり、プライバシーに関することは最低限、必要なことしか聞くことができないのが現実です」

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