インスタント麺を「日本一食べる街」の真実 彼の地に広がる不思議であたたかな光景
青森にはご当地ラーメンと呼べるものがないが、「ご当地インスタントラーメン」はある。たとえば青森のスーパーには、不思議なカップ麺が売られている。その名も「味噌カレー牛乳ラーメン」。これが現地で大人気だという。それにしても、味噌、カレー、牛乳?
味噌カレー牛乳ラーメンって一体?
お湯を入れ、粉のスープを入れる所までは普通のカップラーメンと変わりない。違うのは仕上げに牛乳を入れることだ。
青森ラーメン界のドン、大西さんに味噌カレー牛乳ラーメンの誕生秘話を聞いてみると、「きっかけは高校生」だという。今から約40年前、店に通っていた地元の高校生に頼まれてつくってみたのが、ベストセラー誕生のきっかけ。評判は口コミで広まり、やがて、おしも押されぬ人気ご当地ラーメンになった。
青森県はB級グルメ王国でもある。たとえば「八戸名物せんべい汁」は2012年のB-1グランプリでゴールドグランプリに輝いた。「つゆ焼きそば」や昨年のB-1グランプリ王者「十和田のバラ焼き」なども有名だ。
青森にはB級グルメを生み出す土壌と、それを愛し、育む気質が根付いている。それがインスタントラーメン好きにもつながっている。
今回の取材で、2年前に上京した息子へ、定期的にインスタントラーメンを仕送りとともに送る母親に出会った。「青森の母たちは、故郷を忘れないようにご当地インスタント麺を仕送りする事が多い」のだという。
つまり、青森のご当地インスタントラーメンは離れて暮らす母と子の架け橋にもなっている。
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