自分としては世界記憶力選手権の肩慣らしのつもりで、9月に「香港・オープン」という大会に出場したのですが……。なんと結果は優勝どころか12位。
つまり自分の中では「大失敗」でした。敗因は、集中力の欠如です。
これまでと同じ記憶の作業に取り組んでいるのに、自分が置かれた状況やコンディションが異なるだけで集中力が著しく低下し、不首尾に終わってしまったのです。
私はあまりのショックで、それから記憶力と同様に、集中力の向上について追求し始めることになります。
そして内外の論文を読むうちに「手書き」と「集中力」の深い関係について知ることとなったのです。
もちろん集中力とは、読書の際だけに役立つ能力ではありません。
どんな場面でも、どのような作業をするときにも必須です。
手書きによって、脳にアプローチをかけながら、集中力もうまく磨いていきましょう。
まずはメモ帳を用意しよう
手書きといっても「原稿用紙に数十枚という単位で、手書きの原稿をお書きなさい!」とすすめているわけではありません。
小さいメモ帳を持ち歩くくらいなら、誰でもすぐに習慣化できるはずです。
また文具店には耐久性、防水性に優れた筆記具も、数多く取り扱われています。是非、お風呂にもメモとペンを持ち込んで、メモを試してみてください。
いつもと違う発想が出てくることに驚かれると思います。
最近は書店さんの一角にも文具コーナーがあります。
そこに足を踏み入れ、自分好みの商品を探すことも脳へのよい刺激になります。
「本を買うついでにメモを買う」
そんな流れも想定できます。
このように、本とメモは「同じ紙同士」というつながりだけにとどまらず、「脳を使う」という点で高い親和性があります。ですから両方と賢く付き合いましょう。
そして自分の集中力は自分で高めるというマインドセットで手書きメモを習慣化し、より豊かな読書時間を過ごしてください。
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