大学の「推薦入試」受かる子・受からない子の差 合否の決め手になるのは何か?徹底解説する

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この場合の「優れたスポーツ競技成績」は、かなりいい結果でないといけません。全国大会での結果などですね。「英語によるコミュニケーション能力」のほうは英検準1級に合格しているのである程度クリアできているわけですが、水泳部の実績が足りず、不合格になってしまいました。

逆に合格した子は「心理学部心理学科」を受験していましたね。この「心理学部心理学科」のアドミッション・ポリシーを読むと、「顕著な受賞歴や成績をもたなくとも、心理学部への志望動機がこれまでの取り組みと結びついていることを条件とし、出願資格を満たすものとする」とあります。つまり先ほどとは違って、水泳部の実績が必要ないわけですね。

逆に、スポーツの経験を活かしつつ、心理学部心理学科で勉強したい、というプレゼンがしっかりとできれば、高校までの活動と志望動機がマッチしているので、大学側からの評価が高い可能性があります。

心理学部心理学科のほうがマッチしているから、同じ条件であるにもかかわらず、Bさんのほうが合格できたわけです。

大学や学部によって入試形態も多様化

そしてもう1つ大きな特徴が、その形態の多様さです。

一般入試のように、「いくつかの試験でいい点が取れれば合格する」というような明確な基準があるわけでも、「文系だと英語と国語と社会を問う」というような分類もあまりなく、「こうすれば受かる」というルートがほとんどありません。

大学や学部によって、本当に多種多様なのです。

小論文を提出させてそれが評価される形態の入試もあれば、グループディスカッションや面談を重視するものもあります。

発表があって、他の志望者の前でプレゼンをさせられるものもありますし、共通テストの結果が大きく加味されるような一般入試に近いものもあります。「選抜型」「対話型」「実技・体験型」などの分類があるにはあるのですが、正直それだけで語れるものではありません。

いちばん難しいポイントは、先ほどの話でもありましたが、同じ大学であっても、入試形態も求める学生像も本当にさまざまであるということです。例えば、おなじ早稲田大学の入試であっても、学部によって形態は大きく変わってきてしまいます。

文化構想学部には、JCulP(Global Studies in Japanese Cultures Program:国際日本文化論プログラム)という選抜入試形態があります。

これは、学生15人と留学生で構成されていて、「海外の留学生とかかわりたい、日本の文化を世界に発信したい」という人に向いていて、それに沿った選抜入試になっています。特別な入試形態であり、英語の志望理由書を書く必要があって、国際社会に興味があるかが問われます。

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