大企業も望まぬ「下請けイジメ」生む日本の商習慣 旧世代の悪しき値下げ脳に現世代が苦しむ訳

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日本でもさまざまな業界で見られてきた「下請けイジメ」。「値上げ」に関して、現場ではどんなことが起きているのか(写真:metamorworks/PIXTA)
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大企業が取引先の中小企業や個人事業主に対し、力関係の差を利用して不利な取引を強いる下請けイジメ。日本でもさまざまな業界で見られてきたが、昨今ではむしろ「大企業のほうが気を遣う」といった状況が発生している。
お役人的発想すぎる「中小企業保護」の実態と、翻弄される現場の悲鳴とは──。新著買い負ける日本が話題を呼ぶ、調達のスペシャリスト・坂口孝則氏が解説する。
第1回:日本の悪しき文化「下請けイジメ」のヤバい実態
第2回:「下請けイジメ」糾弾された大企業のまともな弁解

当連載でも紹介したが、2022年12月に公正取引委員会が、物価上昇で大変な時代において、仕入先に納品価格アップの機会を与えてない企業の実名を公表したことは多くの企業に衝撃を与えた。

値上げを認めないのではなく、値上げの機会を与えないだけで指摘されたためだ。そこで、世間のイメージとは裏腹に、むしろ買い手企業たちは、仕入先に「値上げしたいけれど、いい出せないなんてことはないですよね」と逆質問するにいたった。

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