今からでもできる!暑すぎる夏の「住まい」の工夫 夏のリスクを考慮した家選びも重要になっている

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ちなみに、扇風機(サーキュレーター)を併用することで、27℃程度の設定温度でも快適に過ごせるといわれている。部屋の上下温度のムラを少なくし、風の流れを感じられることで快適さが高まるためだ。

電力料金が気になる人は、エアコン・扇風機の併用をLDKだけに限定すれば、電力料金の上昇を抑えられる可能性がある。

夏の暑さ対策として家族の滞在時間が長いLDKの快適性を高めるのも手段の1つ(筆者撮影)

このように、家族が集まることが多いリビング、熱中症を発症すると危険な高齢者や子どもが過ごすことが多い部屋に限定して省エネ効果を高める手法も、省エネしながら夏の暑さを乗り切る重要な取り組みといえる。

次は、そのLDKなど居住空間の断熱性能を高めることについて考えてみたい。どんな高性能・省エネのエアコンを使っていても、建物の断熱が良くなければ十分な効果が期待できないからである。

窓の断熱性強化も重要

また、これは新築・既存、戸建て・共同住宅(マンション・アパート)すべてに当てはまることであり、多くの人が恩恵を受け快適に過ごすことができるようになる。そこで、とくに断熱を心掛けたいのが窓(開口部)である。

というのも、建物の中で外と内との間で最も熱移動が多く行われるのが窓だからだ。日本建材・住宅設備産業協会省エネルギー建材普及促進センターの調査によると、建物全体の中で開口部からの熱の出入りは夏の日中の冷房時においては日射の影響もあって73%、冬の暖房時には58%になるとしている。

では、どうするか。最も簡単な対策は厚手のカーテンで窓を覆うこと。できれば遮光遮熱カーテンで、床とできるだけ隙間を作らないようにするのがよい。日当たりを気にする人なら、直射日光が強く差し込む時間帯だけでもカーテンで窓を覆うといい。

窓とカーテンの間に空気層ができ、室内の冷気が外に逃げづらくなる。近年、一般的になったペア(二重)ガラスなどと仕組みや考え方は基本的には同じだ。遮光カーテンなら日射も遮るため、より涼しく感じられるはずだ。

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