ドライバーとしては、まだまだ東京の道にも慣れておらず、不安を感じる場面もあるという。タクシードライバーの習慣的に、自ずと繁華街に車両が集まる傾向があるが、中島さんは会社から近い練馬区や板橋区を中心に営業している点も、彼女の性格が表れている。現在は夜勤は避け、朝の10時頃から、夜の20時頃まで走る日々を続けている。
「『ザ・ノンフィクション』の中で、私の父が『女性がタクシードライバーなんて』と反対していたシーンがあるんですが、それは娘を心配するからだろう、と理解できるんです。事故のリスクもそうだし、お客様の対応も、昼と夜では違う。もちろん芸能の時間に使える時間が多いこと、仕事との兼ね合いもありますが、日勤を希望したのは、女性ドライバーが増えたとはいえ、安心して働ける環境という点を自分なりに考えての選択でした」
ドライバーの仕事が芸の肥やしに
タクシー業界で働きだして、中島さんにはいくつかの気づきがあったという。そして、それは自身が望む女優活動にもつながるものでもあった。
「私、東京に来てからも、この街のことをよく知らなかったんです。それが、仕事でいろんな場所に行けるようになり、いろんな方々の話しを聞ける。これは自分の考えの幅を広げる、という点で芸の肥やしにもなっています。車中から映る東京の街を見て日々感じることもあるし、大好きなレインボー・ブリッジを通る時も、いろんな見え方がある。東京という街を深く知れるキッカケにもなりました」
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