米国発「政策立案」スキルが日本でも役立つ理由 「8つのステップ」で考える「地域人口減少」対策
「人口減少・少子高齢化」「都市への人口集中・地方の衰退」「社会資本の老朽化」さらには「気候変動」「環境問題」等々、今の日本が抱える社会課題は多岐にわたっている。
こうした課題に立ち向かうための「政策立案」をどのように行い、実行していけばよいのか。
新刊『政策立案の技法 (第2版)』では、「全米で最も優れた政策立案プログラム」と言われる、カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院のノウハウを公開している。その訳者が、ある県の「人口減少対策」に取り組んだ経験を踏まえて、「8つのステップ」からなる米国流の政策立案スキルの活用方法について解説する。
「政策立案」を可視化している米国大学院
「政策立案」を誰がいつ、どのように行っているか、日本において具体的に語られることは稀だ。各省庁や地方自治体において、実際に政策が立案され執行されているとしても、具体的にどの行為を指して「政策立案」というのか、共通認識は存在しない。
米国においては、「政策立案」を行う人材を養成するためのプログラムが存在し、米国各地に設置されている公共政策大学院においてそうしたプログラムが教授されている。各公共政策大学院では、毎年、多くの学生が政策立案のスキルを獲得した上で、同校を巣立っていく。卒業生は行政機関のみならず、NPO、民間企業など様々な道へと進んでいく。
米国においては、政策立案というプロセスを可視化し、一つの「型」にした上で、誰にでも習得できるようにしている。OJTによって受け継いでいくのではなく、スクールに通って習得可能な「技術」にし、必要な人数を養成できるようにしているのだ。
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