「定年後のキャリア」カギ握るのはゆるいつながり 「リスキング」よりもやりやすい種のまき方

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ところが、その気持ちに反するように、40歳代後半~50歳代は終身雇用制度に守られ、信じてきた世代であり、自ら「ネクストキャリア」を切り開くことは苦手なはず。指示されたり、会社から求められたことを間違いなくやり遂げ、誠実に生きてきたのに、「リスキリング」を求められても、何をやればいいのか浮かばない人も多いようです。自分の今までが否定されたように感じて落ち込む人もいます。

定年後に向けて「何をやればいいのか」、考えられない理由は、いくつか挙げられます。『未定年図鑑』執筆の取材において見えてきたのは、「日々の仕事・家事が忙しいから」「まぁ、何とかなるだろう」。この2点が代表的。その偽らざる気持ちはじゅうぶん理解できますが、心配です。高齢化が進み、雇用・保険・年金などさまざまな制度が変わっているのですから。

とは言え、人は今日と同じ、安泰な明日が続くと、本能的に思ってしまう。ならば、その本能に逆らわない「未定年ライフ」を本稿では提案したいと思います。

「人生の見落とし」点検をしよう

佐野元春さんの『約束の橋』に♪今までの君はまちがいじゃない、という歌詞があります。筆者はこの歌詞に何度も励まされました。仕事で失敗したり、思う成果が得られなかった時、この曲をカラオケで歌い、自分で自分を励ましたものです。「未定年」の皆さんにも、きっと「まちがいじゃない」と言われたい、誇るべき道のりと行いがあるはずです。

しかし、せっかくの誇るべき道のりと行いの細かいエピソードは、ほとんど忘れてしまっている。あるいは自分では「大したことない」と決めつけている。いえいえ、けっしてそんなことはありません。

そこで試してほしいのが、「人生の見落とし点検」です。『未定年図鑑』に「人生の見落とし点検」表があります。縦軸は「仕事時代」と「子供・学生時代」、横軸は「①成果」「②失敗」「③出会い」「④気持ち」という4つのジャンルに分けました。

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