今回の総選挙に潜むイギリスの「深刻な危機」 イギリスを知り尽くす元香港総監が斬る

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UKIPの急速な台頭は英国の過去に戻るという約束の上に築かれたものだが、彼らの言う過去とは白人大多数、神を恐れ、法律を守り、文化的に島国根性で国益に狭く焦点を絞ったというものだが、そもそもそんな過去など存在したことはないのだ。近代化を信用せず国際化を忌み嫌うような人に主にアピールするビジョンである。

移民の断ち切りと欧州連合(EU)からの脱退、というUKIPの2つの基本政策処方が危険なのは、それらが経済発展と相入れないからだ。英国がEUの外で成功するためには、経済の門戸を国際貿易や投資だけでなく、増加する移民の流れに対してもさらに開いていく必要があるのだ。UKIPの提案に従って世界から国を閉ざしてしまえば、この国はもっと貧困化してしまう。そして誰よりも被害を受けるのは労働者たちだ。

SNPが台頭している理由

SNPもまた、不誠実な核心を中心にキャンペーンを築いてきた。残念ながら、この党の成功のかなりの部分もそれで説明がついてしまうのだ。スコットランド人の心の底にあるイングランド嫌いという不快な感情にアピールするのに加えて、SNPは有権者に労働党の首相候補であるエド・ミリバンドが到底実行などできないくらい左に大きく傾いた政策の見通しを約束している。

さらに悪いことに、SNPがスコットランドの有権者に約束しているように社会保障支出を増加させれば、それは主にイングランドの納税者が払わなければいけないことになるのだ。議会に最多数の議席を獲得するのが労働党であれ保守党であれ、その選挙区民の多くが当然イングランドの有権者であり、彼らはSNPの優先政策には決して賛同しないだろう。

ウソに関して言うなら、これは危険なウソだ。スコットランドが10%のマージンで英国に残ると投票して8か月後しか経たないというのに、再度英国の憲法上の統一性を脅かすことになるのだ。

しかし最も広まっているのは最後のウソであり、3つの中でおそらく最も危険なウソだ。

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