プラスネジとマイナスネジ…この差って何? 「どうでもいい」けど考え始めたら眠れない
ずらっと並んださまざまなサイズのドライバーやレンチ、ペンチ。各家庭にひとつは備えている工具セットは、モノによっては数万円もする場合もあり、頼れる男の象徴だったりもする。
ただ、ふと気になるのがプラス(+)とマイナス(-)の2種類のうちの、マイナスドライバーの存在だ。
「そういえば、マイナスドライバーって買ってから一度も使ったことがないけど、これっていつ使うんだっけ?」「マイナスネジって見たことあったかな……」「そもそもプラスネジとマイナスネジ、この差って何?」
知らなくても別に困らないが、考え始めるとだんだん眠れなくなる「この差」を徹底調査すべく、TBSテレビ「この差って何ですか?」(5月10日(日)よる7時)取材班は、日本ねじ工業協会の大磯義和氏に話を伺った。
ポイントは「汚れやすさ」?
大磯氏によると、プラスネジとマイナスネジの差は「ネジを使う場所の汚れやすさ」で使い分けられるのだという。
これだけ聞いてもいまひとつピンとこない。それもそのはずだ。大磯氏いわく、「現在、世に出回っているネジのなんと9割はプラスネジ。注意して探さないとマイナスネジにお目にかかることはない」。では、なぜマイナスネジが存在しているのか。それは、プラスネジの唯一の弱点である、「汚れが溝につまったら取れにくい」というのがポイントだ。
確かに、プラスネジは「強く締めこむ」というネジ本来の役割で考えればベストな形だが、一度溝に汚れがつまったり、それが原因でさびついたりするとドライバーが入らなくなり、二度と抜けない「やっかいなネジ」になってしまう。そのため、泥や水垢などの汚れが最初から想定される場所では、比較的簡単に汚れをかき出せるマイナスネジを使用していることが多い。