アプリによっては、タブレット用のユーザーインターフェースを備えているものも。LINEは、大画面になると自動的に2カラム表示になる。左にトークの一覧、右にタップしたトーク中身が表示される。Gmailも同様で、折りたたみスマホを開き、横長の状態にすると画面が2カラム表示に切り替わる。Google Pixel Foldの場合、開いたときの画面の比率が横長のため(Galaxy Z Foldシリーズはわずかに縦長)、自動的に2カラム表示になって便利。アプリの画面を行ったり来たりせず、スムーズに使うことができる。
2つの画面を同時に使うアイデアも
閉じたとき用の画面と開いたとき用の画面、2つのディスプレーを備えているのも、折りたたみスマホの特徴だ。これは、縦折り、横折りともに同じ。この2つを同時に使うことで、今までのスマホではできなかった、新しい使い方が可能になる。2画面同時利用ができるのも、折りたたみスマホならではの特徴というわけだ。
例えばGalaxy Z Fold4の場合、開いた状態でカメラを起動し、画面上部のボタンで「カバー画面プレビュー」をオンにすると、同じ映像が内側と外側の両方に表示される。これによって、カメラで撮られている人にも、プレビュー画面の映像を見せることができる。被写体側が、どのように写っているかを確認しながら自主的にポーズを取ったり、位置を調整したりできるのがこの機能のメリット。撮影の際の指示を減らせて、作業がスムーズになる。
同様の機能は、縦折り型のmotorola razr 40 Ultraにも採用されている。同モデルは、フリップタイプで最大級となる3.6インチのサブディスプレーを搭載している。このサブディスプレーを使い、撮影時にプレビュー画像を映し出すことが可能だ。また、単なるプレビューだけでなく、相手の興味を引いたり、にこっと笑わせるために“キャラクターの顔”をサブディスプレー側に表示することができる。こちらも、2つの画面を同時に使う好例と言えるだろう。
撮影以外にも、2画面同時利用は広がりそうだ。現時点ではまだ実装されていないが、グーグルのGoogle Pixel Foldは、翻訳アプリが2画面同時表示に対応する予定。相手に外側のディスプレーが見えるように持ち、話しかけると、設定した言語がそこに表示される。逆に相手の話した言語が翻訳され、自分のほうを向いているメインのディスプレーにもそれが表示される。
近いことは自分と相手がそれぞれのスマホで翻訳アプリを起動すればできるが、Google Pixel Foldなら1台で済む。相手に言語設定などをしてもらう必要がなく、手軽に使えるはずだ。このように、2つのディスプレーを備えているからこそ、できることもある。撮影や翻訳など、まだまだできることは限られているものの、アイデア次第で活用の幅が広がりそうだ。一般的なスマホより価格が高い折りたたみスマホだが、折りたためるからこそ実現した機能もある。端末のバリエーションが増えた今、次の機種変更候補として検討してみる価値はありそうだ。
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