地方の賃貸「豪華リフォーム」で1年空室の理由 入居者ニーズは最新設備よりも1万円安い家賃

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というのも、この物件は駅から距離があることはわかっていたのですが、物件までの道が急な坂道になっていました。さらに坂道の先に階段があり、それを登ったところに物件があったのです。物件の前の道は傾斜があるので自動車を止めることも難しく、賃貸に出したもののなかなか入居者の応募が来なかったのです。

Googleマップをよく見たらこの物件の立地条件もわかったのかもしれませんが、当時の私は忙しいこともありそこまで細かく見ることができませんでした。

こうした物件の特徴も、実際に一度でも見に行くことができればすぐにわかったはずです。結局この物件は、買値よりも安い値段で売却して損切りました。

実際に部屋を借りる人は、ほぼ全員が実際に内見してからその部屋を借りるかどうか決めます。ですので、このように立地条件が悪いような物件は、部屋を内見しに行った人がそのウィークポイントにすぐに気がつくのは当たり前ですね。

物件を買うときには必ず現地調査をしてください、と言われたら、そんなの当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、ふと魔が差して確認を怠ってしまうこともあり得ます。安い買い物ではないのですから、いくら忙しくてもきちんと現地調査をするべきだ、とこの失敗例から学びました。

地方では豪華な設備よりも家賃のほうが重要

失敗から学んだ教訓は他にもあります。

私が購入するのは、築30年ほどの物件なので、リフォームをしてから貸し出すのですが、地方ならではの需要に合わせたリフォームを行う必要があります。

よく陥りがちな失敗は、オーナーが自分の好みでリフォームしてしまうことです。あくまでも不動産投資なので、少しでも利益を出すためにコストの内訳をきちんと見直し、無駄なものはカットするべきだと思います。

具体的に言うと、最新式の豪華なキッチンといったように、自分が使いたいと思うような設備、あると嬉しいというような設備は必要ありません。そうした設備は総じて値段が高いものが多いので、コストを上げる要因になってしまいます。

あくまでも投資用のリフォームは、最低限住めるレベルにとどめましょう。どういうことかというと、扉に穴が開いていたり、風呂釜が割れていたりといった場合は、ほどほどの新品に交換するということです。

都会の場合は、豪華な設備が設置されていると物件の人気が高まりますが、地方はそうではありません。地方の場合は、設備よりも家賃が重要な判断基準になるので、リフォームコストをおさえた分、家賃に反映させたほうが入居が安定するのです。

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