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個人でも自転車を買うときと、家を買うときとでは、検討にかける時間は違うはずです。自転車であれば、もし購入後失敗したなと感じても、失ったお金はそこまで多くないですし、最悪また買い替えれば済みます。一方、家を買って失敗すると失うお金も多く、気軽に買い替えるということは考えられません。

また、自転車は多くの場合自分だけが乗るので、失敗しても自分だけの損失で済みます。ところが、家族で暮らしている人が家を買うという話になると、損失が自分だけでなく家族という周囲に及びます。

このようなケースでは失敗したときに家族から責められるのでより慎重になります。かかる費用が大きくなればなるほど決断に慎重になり、ステークホルダー(利害関係者)からの影響も受けやすくなります。

そして、企業におけるペインを解消したときに得られる価値の大きさや、ゲインで得られる価値は、個人を対象にしたときより大きくなり、さらには企業規模が大きくなるとより大きくなります。

もちろん、家や車など個人でも投資額が大きく得られるゲインも大きなものもあります。しかし、価値を得る人が多いほど得られるゲインも大きくなるため、個人の住居より大企業のオフィスのほうが費用が大きくなり、支出を平均してみると大企業のほうが大きくなります。

そして、得られる価値が大きい分、個人よりも中小企業のほうが費用を出しますし、より大きい大企業はもっと多くの費用を支出します。

投資額が大きくなると、取り組む課題が複雑になる

一方、投資金額が大きくなると大きな価値を創出しなければならないので、1つの小さなペインを解消したり、ゲインを得たりするだけでは投資額に見合いません。

大きなペインやゲイン、複数のペイン、ゲインを対象にする必要があります。すると、取り組む課題が複雑になっていき、ステークホルダーが多くなります。

ある人にとっては大きなメリットがあるけれども、ある人にとってはメリットがない、もしくはデメリットになるということが増えてきます。

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