ツイッター対抗馬「スレッズ」移行へ"3つの不安" ユーザー置き去りの「気持ち悪さ」が最大の障壁
さて、こうしてにわかに巻き起こったスレッズ旋風ではあるのですが、この先、ツイッターが消えてしまい、スレッズがそれを補完する未来が来るのでしょうか? 必ずしも未来がそちらに転がるかどうかは今のところわかりません。ツイッターとスレッズの未来を巡る3つの不安定要因をまとめていきたいと思います。
SNSを巡る不安定要因の1つ目が、マスク氏とザッカーバーグ氏の思想の違いです。
そもそもSNSは出現当初の理想と、現時点の現実に大きなギャップがあるサービスです。SNS出現当時は世界中の人がソーシャルネットワークを通じてつながり、そのことで相互理解が進み、新しいアイデアが生まれると期待されていました。
しかし現実には偏った意見が力を持つ世の中になり、社会の分断が進みました。背景には広告を主たる収入源とするビジネスモデルがあり、利用者個人のデータをもとに狙った個人へターゲットした情報が届けられる状況が「SNSの悪い現実」を生み出しました。
スレッズは「穏やかな」SNSになる?
この理想と現実のギャップをどう埋めるか、実はマスク氏もザッカーバーグ氏もそれぞれ持論があります。マスク氏は買収当初から言論の自由を重視しています。買収後、永久凍結されていたトランプ前大統領のアカウントが凍結解除されたのはその象徴です。
一方のザッカーバーグ氏は、もっと穏やかなSNSを目指し介入を図る立場です。実際に彼はスレッズについて「オープンでフレンドリーな会話の空間」にしたいと言っています。
そのせいなのか、ないしは開発がまだ追いついていないのか、タイムラインは今のところおすすめのみ(フォローが反映されない)の状況。特定のコメントを非表示にできるなど、荒らし対策は簡単にできそうです。
私がスレッズを利用して一番驚いたことは、タイムラインに流れる情報が今まで私がツイッターで触れてきた情報とまったく毛色が違うことです。良く表現すればまったく新しい考えや情報が流れてくる。逆に言えば今まで私のツイッターに流れてくる情報は、いかに自分にとって居心地のいい偏った情報が多かったのかと再認識されました。
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