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全国300塾に調査「関西・中部」中高一貫校の序列 京阪神に強い別格校の地位は安泰ではない

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全国300塾への聞き取り調査を基に作成した「関西、中部」の中高一貫校序列マップ。

箕面自由学園の校舎外観
箕面自由学園(大阪)は塾関係者から「第二の須磨学園」とも(写真:阪神進学アカデミー)

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首都圏では中学受験者数が9年連続で増加、受験率も過去最高と「空前の中学受験ブーム」が起こっている。ICT対応への的確さや新大学入試への安心感が人気の背景だ。『週刊東洋経済』7月18日発売号では「中高一貫校 新序列」を特集。徹底取材に基づく「最新序列」や「注目の学校」、首都圏・関西・中部483校の校風&実力データなど、多様化する学校選びに役立つ情報を盛り込んでいる。
『週刊東洋経済 2023年7/22特大号(中高一貫校 新序列)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

箕面(みのお)自由学園夙川(しゅくがわ)の評価が今、爆上げ中だ。

前者は進学実績が好調であること、後者は爆上げ校の元祖である須磨学園が運営する学校であることが大きな理由だ。須磨学園の学園長はアスキー創業者の西和彦氏で、21時まで自習ができる環境の提供やICT教育を武器に国公立大学への合格実績を伸ばした。

箕面自由は、国公立大学の合格実績が5年前に比べ5倍に増え、今年は100人を突破した。「上位の大阪桐蔭開明金蘭千里明星関西大学の付属校などとの間で高学力層の併願が増えた。その爆上げのスピードがかつての須磨学園に似ていることから 『第二の須磨学園』のようだ」と話すのは、関西の受験事情に詳しい阪神進学アカデミーの松田元気氏だ。

夙川はもともと女子校だったが、2019年に須磨学園の運営となり、序列が爆上げ中だ。W合格では80%で甲南女子に圧勝し逆転した。

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