60代「貯金ゼロ」世帯が増加!今見直すべきこと 年金、家計など勘違いしがちなポイント多数
保険会社が提供する個人年金保険。公的年金の不足分を補うのに適するが、商品性を理解せず申し込むのはNG。
「個人年金には、決められた年金を受け取る『定額型』と、保険料の運用成績によって年金の受け取り額が増減する『変額型』があります。利率で勝る変動型のほうに目が向きますが、保険料を支払い続けるかどうかを見据えなければなりません。
中途解約した場合にはペナルティーがあり、大きな損につながるからです。投資信託の長期積み立てなど他の選択肢も踏まえて検討してください」
公的年金の受給開始年齢を繰り下げると、受給額は増える。繰り上げは逆に減るから、我慢して遅らせるのが正解!?
「重要なのは老後の状況です。その時点で生活に困っていたら繰り上げ受給し、困っていなければ繰り下げて長生きリスクに備えればいい。夫婦2人の場合、夫は通常年齢で年金受給し、妻のほうは繰り下げて年金を増やすというのもひとつの手ですね」
公的年金も課税されるのが正しい。一定の年金額を超えると税金をとられるのだ。
「年金額が65歳未満で年108万円、65歳以上で158万円を超えた場合、所得税の課税対象になります。
税金のほか介護保険料などの社会保険料も発生します。ねんきん定期便の記載金額=支給額ではなく、そこから税金や社会保険料を差し引いた額が年金の手取りです」