「ドアの内張りなどにエクステリアの”差し色”と同色のアクセントを使うようにしました」とマンツォーニ氏。
ダッシュボードは上下にわかれ、上半分は人工スエードのアルカンターラが、下半分には高機能合成繊維であるテクニカルファブリックが張られる。これは、レースカーからの引用だ。
新しく用意されたカーボンファイバー素材を“あえて見せる”デザインとした一体型シートに身体を落ち着けると、ヤル気が出てくる。
スパイダーへの力の入れ方
冒頭でも触れたように、ルーフが電動で格納するスパイダーも同時に発表されたのは、フェラーリとしてはかなり特別なことだ。たいていはクーペが登場して半年後、あるいはそれ以上あとにスパイダーが追加されるのだから。
スパイダーはコクピットに座っただけだから断定的なことはいえないが、ウインドシールドは比較的長く、乗員の頭上に届きそうだった。きっと、風の巻き込みは少ないだろう。快適志向ということだ。
乗員の頭部を保護しつつ、空力効果も担うフライング・バットレスは、1950年代のレーシングフェラーリを思わせるものであり、同時に近年のフェラーリスパイダーに共通するアイコン的なものだ。
ルーフは、45km/hまでなら走行中に電動で開閉が可能。14秒でクーペからオープンに早変わりする。ここぞというときに風を浴びて走るか、あるいは逆に雨などどうしようもないときに閉めるか。素早い開閉機構の恩恵をどう受けるかは、人それぞれだろう。
価格は、SF90 XX ストラダーレ(クーペ)が、イタリアで77万ユーロ(およそ1億2100万円)。デリバリーは、2024年の第2四半期に開始されるという。限定799台だ。
SF90 XX スパイダーは、85万ユーロ(およそ1億3400万円)。こちらは限定599台のみが、生産される。デリバリーは、少し遅れた2024年の第4四半期。ただし「どちらのクルマもすべて売約ずみ」というから、フェラーリの世界はスゴイものだ。
全長×全幅×全高:4850mm×2014 mm×1225mm
ホイールベース:2650mm
車重:1560kg
パワートレイン:3990cc V型8気筒ツインターボ+電気モーター プラグインハイブリッド4WD
最高出力:586kW(エンジン)+171kW(モーター)、システム合計757kW
最大トルク:804Nm(エンジン)
変速機:8段ツインクラッチ
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