ロコモの名医が提唱する最強「スクワット」の方法 あなたの歩き方は将来「寝たきり」危険大かも

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「体に悪い歩き方」にならないように気をつける2つ目のポイントは、股関節を意識して歩くことです。

「脚はどこからですか?」という質問をすると、ほとんどの人が股関節の付け根のあたりを指します。しかし、股関節は骨盤と筋肉で結ばれています。そして股関節を曲げる大腰筋は胸椎12番、みぞおちの奥から始まります。人間が歩くとき、このような骨や筋肉が関わってくるのです。

だから、正しい脚の出し方は、胸のあたりから背骨と骨盤を意識して、太もも・つま先までまっすぐに出すこと。そうすると、背骨と足の真ん中で股関節が動きます。股関節を意識して歩くというのは、こんなイメージの歩き方です。

「体に悪い歩き方」にならないようにする3つ目のポイントは、ひざとつま先の方向が同じになるようにすることです。ひざが内を向いていても、外を向いていても、つま先が同じ方向なら、ひざに負担はかかりません。逆に、ひざは内を向いているのに、つま先は外を向いているとひざに負担がかかる歩き方になります。

ひざに負担のかかる歩き方をしていても、ある程度までは人間の体は適応してしまいます。しかし、そのまま長い年月が経過すると、限界を超えて痛みを感じるようになります。

立つこと、歩くことは、人間の動作の基本

授業の中で学生に協力してもらって、軽くスクワットをしたときに曲げたひざが足に対してどこを向いているかというデータを取ったことがあります。その結果、およそ6割の学生のひざがよくない方向に向いていることがわかりました。具体的には、母趾(親指)より内側が14%、母趾が45%、足の中央とされる第2趾(足の人差し指)が34%、第2趾より外側が7%でした。

つまり、約6割の人は「体に悪い歩き方」をしている可能性があるということです。立つこと、歩くことは、人間の動作の基本中の基本。日常生活の動作のかなりの部分を占めています。街中で歩いている人を見ると、股関節を使わずに歩いている人がいます。高齢者によく見られますが、背中が動かずにひざ下だけを使って、ちょこちょこと歩いている人もいます。

歩き方を改善すると、それだけでも腰やひざに余計な負担がかからなくなり、腰やひざの痛みも軽減します。

(画像:『長生き足腰のつくり方』より)
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