3年ぶりに帰国した日本人が驚いた「ヤバい日本」 日本は「海外旅行先」として人気沸騰中だが…

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エネルギー不足、そして環境問題が大きく心配される今、あんなふうにエネルギーを贅沢に、無駄に使うのは、思い切り意識が低すぎるとしか言いようがない。かつて、日本のていねいな「お客様は神様」的サービスは素晴らしいと信じられてきたが、環境破壊を食い止める必要がある今、鉄道各社は考えを改めるべきだ。今年の冬は暖房は控えめにして、環境への負荷をできるだけ抑えます、皆様ご協力お願いいたします、と宣言したほうが、最終的には利用者からの評価も上がるのではないだろうか? 全員がコートを着ている電車なんか、暖房は限りなくゼロに近くしたっていいはずだ。

クリスマスにイチゴを食べたがる日本人

イタリアでこんな記事を見た。

タイトルに書かれているイタリア語「Giappone, 100 euro al kg per le fragole “al cherosene” 」、これを直訳するなら「日本、灯油風味のイチゴ、キロ100ユーロ」となる。ニューヨークタイムズに掲載された記事をもとに書かれた、この皮肉たっぷりのイタリア青果業界誌の記事は、日本の美しく立派なイチゴを紹介しながらも、その生産方法に大きく疑問を投げかけている。

イタリアで今、市場に並んでいるイチゴ。形もサイズもバラバラだが、土と太陽の栄養をしっかり吸い込んだ力強い味がする(2023年6月 イタリア・トリノ 筆者撮影)

いわく、日本人は地産地消を大切にし、旬の走りのものに高いお金を出すことを惜しまない国民性があるが、そこから発した極端な「イチゴマニア」を満足させるために日本のイチゴ農家がとった方法は、環境に深刻な影響を与えている、とある。

本来、春から初夏の産物であるイチゴを、クリスマスに合わせた寒い時期に無理やり生産するため、温室を温める灯油が大量に使われているのだ。記事に記されている、イチゴ生産によるカーボンフットプリント(*)はぶどうの8倍、みかんの10倍以上になるというデータは、イタリア人記者が勝手に書いたものではなく、滋賀県立大学で環境問題を研究する吉川直樹氏の調査結果だ。

(*カーボンフットプリントとは、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO₂に換算して、商品やサービスにわかりやすく表示する仕組み)

世界中で干ばつや豪雨、熱波や森林火災など異常気象による被害が増え続け、食糧生産などにも深刻な影響を与えている今、クリスマスに真っ赤なイチゴがたっぷり乗ったショートケーキを食べることのほうを優先し、環境問題は見てみないふりをする日本人の自分勝手さを知ったら、欧米の人々はどう思うだろう。ちなみにクリスマスにイチゴショートを食べるのは、日本特有の習慣で、クリスマス本場の欧州にショートケーキは存在しない。

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