新大久保にある「イスラム横丁」に行ってみた ハラル専門店が増殖しているワケ
バラヒが開店したのは7年ほど前。外国人が多くいる土地柄でもあり、「日本のスーパーでは、自分が本当に必要なもの(ハラルフード)が手に入らなかった。たぶんほかの人も困っていると思った」(ビマル氏)と、店を出した理由を語る。
バラヒの横がイスラム横丁でもっとも大きい店、「GREEN NASCO(以下、グリーンナスコ)」だ。中東の民族衣装に身を包んだ、長身でひげの店主(通称ナスルというらしい)がレストラン1店と小売店2店を経営する。バラヒの隣にあるレストランは、店名こそ“フードコート”だが、主にインド料理の一種であるビリヤニを提供するレストランが1店しかない。
小売店は文化通りに面した1店と、同店と「新宿八百屋」に挟まれた小道の奥まった場所に、店主が常駐する店がある。ナスル氏に話を聞こうとしたが、挨拶をする間もなく「忙しい」とにべもなく追い払われた。
確かに、文化通りに面したメインの店舗には、頭を覆うヒジャーブと呼ばれるスカーフ様のものをかぶったイスラム女性や、アフリカ系とみられる男性などが多く出入りをしている。一方、店主が常駐する店は店内が少し暗めで、中東系のひげを生やした男性が多く出入りしており、一見で入るにはやや勇気が必要。ただ、そこに来るお客さんは「あなたのビジネスがうまくいくよう祈っています」と向こうから声をかけてくれるなど、みないたって気さくだ。
日本人にも気さくで親切な対応
グリーンナスコ真向いの雑居ビル2階に入っているのが、「ROSE FAMILY STORE(以下、ローズファミリー)」だ。ここでも「忙しい」と店主には話を聞けなかったが、街で拾った話を総合すると、この店がイスラム横丁ではいちばん古いようだ。店員は流ちょうな日本語で、フレンドリーに「何を探してますか?」などと声をかけてくれる。
いずれの店でも同じだが、店にある商品は日本語表記がほとんどなく、ものによってはラベル自体が貼ってないなど、正体不明の商品も多い。だが、「これは何ですか」と聞いてわからない場合、スマホなどを使って、一所懸命、日本語に翻訳しようと努力してくれる。さらにそれほど高い品を買ったわけでもないのに、「これは来てくれたお礼」と、日本ではめったに手に入らないマンゴージュースをくれるなど、親切この上ない。
大久保通りから文化通りに入って「The JANNAT HALAL FOOD(ジャンナット)」が見えたらイスラム横丁も終点、これより先にはハラル専門店は見当たらない。
「いちばん売れているのは、肉とスパイス」。するどい眼光から一転して、優しげな笑顔で答えてくれたのは、ジャンナットのライハン社長だ。話を聞いている間も、ひっきりなしに外国人のお客が訪れる。バラヒとほぼ同じ、8年ほど前に「ハラルフードが手に入らず困った」(ライハン氏)経験から店を開いた。この地を選んだのはもともと外国人が多かったからだという。
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