50種類以上!「全国ご当地グミ」じわり人気のナゼ JA全農「ニッポンエール」の知られざる狙い

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JA全農が手掛ける「ニッポンエール」のご当地グミ。その裏側を追いました(撮影:今井康一)
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最近、菓子や飲料などで、「ニッポンエール」という見慣れないブランドマークを見かける機会が増えてきた。ニッポンエールの文字の下には、「にっぽん生まれ、にっぽんそだち」と書かれており、国産の農作物にこだわったブランドらしいことは想像がつく。なかでも目立つ商品は、各都道府県産の果汁やピューレを使用しているご当地グミのシリーズだ。

「ニッポンエール」は、JA全農が立ち上げた新しい商品ブランド。他の食品メーカーや流通業とのコラボ商品づくりも積極的に進めている。それも、伊藤園、アサヒ飲料、ゴディバ、山崎製パン、ドン・キホーテといった有名どころと組んでいる。

都会に住む人たちにとっては遠い存在であるJA全農の狙いは何か。急成長しているグミ市場の中で存在感を示し始めた「ニッポンエールグミ」の商品開発の裏側を探った。

取扱店舗が700店→6万店に!

JA全農をひと言であらわすと、「JAグループの中で、農畜産物の販売や生産資材などの供給を担う農業商社」となる。各地の農協単独では取り組めない農協グループ全体のスケールメリットを追求しているわけだ。なお、JA全農の連結売上高は約4.5兆円にも達する。

「ニッポンエール」は、そんなJA全農が2019年に立ち上げた新しい商品ブランド。「日本の農畜産物の新たな価値を創造し続けていく」というミッションを掲げ、国内にとどまらず海外展開も見据えているという。「ニッポンエール」の立ち上げによってJAグループ外への販路が広がり、従来ブランドでの国内取り扱い店舗数は約700だったところを、約6万店舗にまで広げることに成功したというから、威力は大きい。

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