【男性不妊】精子の質「30代がピーク」という衝撃 質を「低下させる人」「そうでない人」の決定的差

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最後に、「精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)」という病気について取り上げたい。

精索静脈瘤は精巣の静脈にコブができた状態で、原因は不明。白石医師によると男性の5人に1人に存在しているという。精索静脈瘤が不妊の原因となるのは、静脈瘤によって精巣の血流が悪くなることで精巣の温度が上昇するためだ。

放置しても健康上には問題ないが、不妊の原因の可能性がある場合は手術が必要で、治療をすれば精子の状態が改善する。

特に「左の精巣」に注意を

精索静脈瘤があると痛みが出ることもあり、その場合は受診につながりやすいが、自覚症状がないことも多い。

精索静脈瘤は重症度によって、次の3つに分けられる。グレード1の場合、医師の触診でも見つからないことがあるが、グレード2以上だと自分で見てわかることもある。

「精索静脈瘤はほとんどが左側の精巣にできます。右側に比べて明らかに左側の精巣にある血管がデコボコしていたり、膨れたりしていたら、泌尿器科を受診してください」(白石医師)

精索静脈瘤は多くは中学生くらいで発症するそうだ。

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「精巣が発達途中の時期に精索静脈瘤ができると、精巣の発達に影響を及ぼす可能性があります。将来、子どもをもつことを考えると、早期発見、早期治療をお勧めします」

なお、治療は静脈瘤ができている血管をしばる手術が基本となる。

(取材・文/中寺暁子)

山口大学医学部附属病院泌尿器科教授
白石晃司医師
1995年、山口大学医学部卒。アイオワ大学薬理学、山口大学医学部泌尿器科講師などを経て、2022年から現職。専門は男性不妊症、小児泌尿器科、性機能障害、泌尿器科腫瘍、ロボット手術、マイクロサージェリーなど。日本泌尿器科学会専門医・指導医。日本生殖医学会生殖医療専門医、など。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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とうようけいざいおんらいんいりょうちーむ / TKO Iryou-Team

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