「不動産100億の投資家」実践"資産急拡大"の秘訣 不動産投資では物件よりも「金融機関」を見よ!

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金融機関の営業は証券や不動産の営業と違って、保守的な傾向があります。

そのため複雑な財務内容を簡潔にまとめたり、稟議にそのまま使える資料を提供するなど、貸しやすい取引先になる必要があるといえます。

【魅力的な取引先になるために大切なこと】

・「開示資料の秀逸さ」から自社(自身)に興味を持ってもらう
・「その緻密さ」から人柄を伝える
・「対面プレゼン」では、感心・感動してもらえるような運営体制をアピールする

上記を満たすことで、取引したい先になることを目指しましょう。

「魅せる」資料の例としては、試算表項目のカスタマイズが有効です。

たとえば、賃貸収入も他業収入もすべて売り上げとしてまとめるのではなく、賃料収入、礼金収入、原状回復入居者負担金など、試算表の項目を細分化します。

経費も同じく、建物管理料、物件公共料金など賃貸業特有の項目を作ります。これだけでも売り上げと経費の内訳が明確になり、透明性の高い資料に一変します。

「税の知識」「データ管理手法」も大きな訴求ポイント

明確で緻密な財務資料を提出するだけでは十分とはいえません。金融機関との面談では、知識と運用方法も問われます。

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たとえば、決算書に「多額の雑損失が計上されているが、これは何か?」と聞かれたときに「昨年度に物件Xを買ったときの繰延消費税です」と即答できなければ、自社の決算内容を理解していない投資家だと思われるでしょう。

賃貸業においては、多額の消費税を取り扱うため「税の知識」も必要不可欠です。

運用面では、プロジェクト管理ソフトを用いた管理会社との連携、修繕履歴をすぐに出せるなどデータ管理手法を訴求することも効果的です。

ITシステムのデモは、先進的な取り組みとして稟議書に書いてもらえることもあります。

本稿で紹介した、金融機関の業務フロー、財務資料、高度な運用手法については、新刊『Excelでできる 不動産投資「資産管理」のすべて』で詳説しています。財務資料のひな形Excelシートを付録としていますので、誰でも「100点の取れる提出資料」をすぐに作成できます。

玉川 陽介 コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ代表取締役

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たまがわ ようすけ / Tamagawa Yosuke

1978年神奈川県生まれ。学習院大学卒業。コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ株式会社代表取締役。大学在学中に統計データ処理受託の会社を設立。同社を毎年増収増益で成長させ、2006年に売却。その資金で本格的に投資を始める。その後、国内外で不動産投資と証券投資を幅広く行う。自らの投資収益を主たる収益源としながら、経済誌への記事執筆も行っている。過去に学習院さくらアカデミー講師ほか金融経済の講演を開催。『不動産投資一年目の教科書』(東洋経済新報社)をはじめ、金融商品分析や不動産投資に関する著書は計14万部を超えるロングセラーとなる。近著に『Excelでできる 不動産投資「資産管理」のすべて』(技術評論社)

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