5800万円超の英国製スポーツカー「MONO R」の凄み 公道を走れるフォーミュラーカーが日本上陸

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発売後、北米や中東、アジア諸国など、世界中のスポーツカー愛好家などの注目を集めたMONOは、富裕層を中心に40以上の国や地域で販売された。生粋のレーシングカーと同様に、生産はほぼ手作りに近いこともあり、2023年4月現在の販売台数は約220台。創業者のブリッグス氏によれば、「中でも日本は世界で3番目に大きなマーケット」であることもあり、今回、最新モデルであるMONO Rを、わずか2台ではあるがリリースしたのだという。

MONO Rの特徴

MONO Rのリヤビュー
MONO Rのリアビュー(筆者撮影)

MONO Rのボディサイズは、全長4007mm×全幅1836mm×全高1085mmと非常にコンパクトだ。ホイールベースは2565mmで、最低地上高はフロント100mm/リア110mmで、空力を考慮した流麗なフォルムは、まさにフォーミュラーカーを彷彿させる。

イギリスの有名エンジンチューナーで、長年のパートナーであるマウンチューン(Mountune)社が開発を手掛けたフォード製の2.5L・直列4気筒エンジンは、前述のとおり、最高出力343馬力を発揮。従来型のMONOも同様のエンジンを搭載するが、最高出力は305馬力。また、最高回転数も7800rpmから8800rpmにアップすることで、よりパフォーマンスを向上している。ちなみに、このエンジンは、リッターあたり137馬力ものパワーを発揮するといい、自然吸気エンジンを搭載した公道市販車の世界新記録を樹立したという。

MONO Rの大きな注目点は、これも先述した車両重量555kgという超軽量な車体だ。それを実現するために、すべてのボディパネルに、グラフェンという炭素素材を使用する。グラフェンとは、軽量で薄く、高強度であることから、近年注目されている新素材だ。ただし、かなり高価であることから、クルマのボディなどへの使用例はほぼなく、BACによれば「量産車としては世界初」だという。

また、バックミラーステーなど44の部品については、3Dプリンターで製造していることも特徴だ。MONO Rは、少量生産であるだけでなく、1台1台をオーナーの体格や好みなどに応じてカスタマイズする。そのため、一部のパーツについては仕様変更をする場合も多いという。そのため、パーツの原型となる金型からパーツを製作する従来の方式では、細かいオーダーなどに対応しづらい。時間がかかるし、一点もののパーツを作るにはコストもかかるからだ。そこで、そうしたパーツなどは、3Dプリンターで製作することで、製造のスピードと費用を低減。結果的に、販売時の本体価格も抑えることができるという。

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