「松本人志」批判されても"圧倒的支持"3つの背景 ナイツ塙「松本さんはウォルト・ディズニーだ」

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複数の番組フォーマットをヒットさせ、視聴者や若手芸人に笑いの仕組みを示し、ネタの価値を底上げして後続の可能性を広げたこと。この3点において、松本ブランドは圧倒的に支持され、揺るぎないものになっていったのではないか。

2023年6月10日に公開された日刊SPA!の「ナイツ塙宣之が“芸能界引退”したい理由『65歳で辞めたい』松本人志の影響でM-1も終わる?」の中で、ナイツ・塙宣之はこう語っている。

「松本さんってウォルト・ディズニーみたいな感じですよね。例えば『大喜利』を飛躍させて『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)っていう、いわばお笑いに特化したテーマパークを作ってる。今みんながお笑いやってるフォーマットって、結局松本さんが作ったものから逃れられない気がしますよね。

大喜利とか漫才とか、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』(日本テレビ系)のゲーム企画も含めて、そういう遊びをずっと考えて作ってますからね。そこが松本さんのすごいところだと思います。M-1にしてもそうだし、たぶんその中で僕は動いてた人間なんです。

松本さんが考えてくれたものを、僕はただお客さんとしてやってきた人生。だから、『自分が何か作れたか』っていうと結局あんまり作れた気がしなくて。そんな人の代わりがいるかって言ったら、なかなかいないと思う」

65歳で芸能界引退もほのめかしている

そもそも松本は、『週刊朝日 2021年3月5日増大号』の中で自身を「サブカルチャーの人」と語っている通り、権威とは程遠い志向の持ち主だ。反骨心を持って踏み出した細い道に大衆がぞろぞろと歩き、結果的に大通りのトップランナーになったイメージが強い。だからこそ、何ものにも代え難い存在なのだろう。

松本は65歳で芸能界引退をほのめかしている。最近の出演番組やアート活動を見ても、まるで芸能界に未練を残さないよう店じまいしているようだ。

オリラジ・中田の提言を受け、ツイッターで松本が「テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん。連絡待ってる!」と暗に返答したことさえ、引退へ向けた準備の一環ではないかと一抹の寂しさを覚えてしまう。今年還暦を迎える年齢とはいえ、やはり松本の存在はあまりに大きいのだ。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

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Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

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