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中国が国防費増でも健全財政にこだわる理由 中国の「消費税率」は日本よりも高い17%

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授
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こうした財政状況を踏まえ、2010年の「財政報告」においては、以下の考え方が示された。邦訳で引用すると、「財政収入の伸び率が比較的低いうえに、支出の圧力がかなり大きく、収支差が際立っているため、2010年も適切な財政赤字の規模を維持しなければならない。それと同時に、財政の持続可能な発展を促進し、財政リスクを積極的に防ぎ、次年以降における赤字の逐次縮小に向けてゆとりをもたせるためにも、赤字率を3%以内に抑えなければならない。」

ここで注目すべき点は、中央・地方の財政赤字対GDP比を3%以内に抑えなければならないと明記されていることである。

「国防費膨張」でも、財政赤字の対GDP比3%以内に

中国では、この数値目標ともいうべき「3%」という値は、世界金融危機前後でもしばしば用いられている。中国の財政は、まさに中央・地方の財政赤字対GDP比を3%以内に抑えるという「目標」を達成できるように運営されているといってよい。そういえば、EUでも、財政赤字対GDP比を3%以下にする基準を設けている。

それは、たとえ年率10%超で増加し続けている国防費を計上してもなお達成するように運営されている(ここでいう国防費は公表国防費である。中国の国防費を公表ベースでみても日本の防衛関係費の3倍弱の金額である)。上記の「財政リスクを積極的に防ぎ、次年以降における赤字の逐次縮小に向けてゆとりをもたせるため」とあるのも、そうした大局的な国家運営の観点からなのかもしれない。

2010年の「財政報告」では、中央・地方の財政赤字対GDP比を2010年に2.8%に抑える見通しを示して議決された。その後、中央・地方の財政赤字対GDP比は2010年に2.5%、2011年1.8%、2012年1.5%と改善した。いずれも見通しよりも赤字を抑制することができた。2011年には、中国の基礎的財政収支は黒字に転じた。

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【消費税10%でも、さらなる歳出削減が必要な日本】

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