日経平均は、どこまで上昇するのか 「15年ぶり2万円回復」後のバブルとは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
日経平均株価と連動性が高いナスダックは15年ぶりに史上最高値を更新。日本株も新たなステージに入ったのか(AP/アフロ)

なぜメディアだけが「お祭り騒ぎ」をしているのか

今までは「向こう側」だった日経平均株価2万円台の相場は、今やまぎれもなく、「こちら側」になった。

このように書くと、何か新しい物語が始まるかのようだが、マーケットは淡々と2万円を通過し、特別劇的な盛り上がりもない。われわれメディア関係者だけが、「商売上のお祭り騒ぎ」をしているに過ぎない。

騰落レシオや25日移動平均線からのかい離率などにも見られるように、マーケットには過熱感もなく、2万円と言う数字は、旅人が横目でちらりと見ながら通りすぎる「マイルストーン」のようなものだ。

それはこの2万円が、明確な強気弱気の相場観の対立の中で生まれたものではなく、巨大な買い手が「粛々と」買ったためにできた2万円であるからだ。

前回のコラム「なぜ日経平均は、2万円突破でも『買い』なのか」では、過去3例の2万円相場を解説し、その3例と今回が決定的に違う事象として、真っ先に挙げた好需給の正体がこの巨大な買い手だ。

この巨大な買い手とは言うまでもなく、量的緩和で膨らんだ世界の投機資金と、GPIFや簡保、共済年金の公的ファンドに郵政グループのリスク資産購入計画まで加わった、国内の鯨たちだ。

次ページGPIF以外の「鯨たち」が本格的に動き出したのは今年
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事