なぜ日経平均は、2万円突破でも「買い」なのか

歴史を知れば、次の相場が見えてくる

「過去3回」と「今の日経平均2万円」はどう違うのか(写真は1997年11月の山一證券破たんでの会見。同年は一時2万円を維持していたが、後半大きく崩れた:HOSAKA NAOTO/GAMMA/アフロ)

ついに日経平均株価が一時2万円を突破した。今までは何か「向こう側」だった世界に、初めておそるおそる足を踏み入れたような気になっている読者の方も多いかもしれない。

報道などでは、「約15年ぶりの高値」と盛んにいわれている。だが、過去のコラム「日経平均が2万円を突破する条件」などでも触れてきたことだが、これから2000年の「ITバブル」時の高値2万0833円21銭を抜いてはじめて、本当の意味での15年ぶりの高値となる。

過去の「日経平均2万円」との比較が大切

それだけ、この2万0833円を抜くことが重要だということだ。この価格は、投資歴15年未満の投資家にとっては「未踏の地」であり、ベテラン投資家にとっても遠い思い出になりかけていたITバブル当時を思い出すことになる。

いずれにしても、「両者」とも、胸わくわくの高揚感に浸っているかもしれない。そして当然、「これからどうなる?買いか?売りか?」と考えを巡らせているのではないか。

その答えを出す前に、「過去の2万円相場」はどうだったのかを見て見よう。

2015年から見れば一番近い2万円は、前出の2000年のITバブル時である。だが、実は2万円を超えていたのは、高値を付けた4月12日を含むわずか3週間ほどだった。しかも「その3週間」は、後から見れば、2003年4月28日の7607円まで落ち込んでいく、「地獄の1丁目」だったのである。

次の2万円は1997年高値6月16日の2万0681円07銭を含む約13週間。この時は現在に似て、同年の4月1日に消費税が5%に引き上げられたが、消費関連が物色されている。しかも、外国人・国内年金主導での「主力株集中物色」は今とそっくりだ。ただ、この時もNY株暴落をきっかけに、年後半の北海道拓殖・山一証券破たんにつながる入口となった。政府は年末に、法人税減税を決めている。

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